「4K放送を見たいけれど、工事に数万円かかると聞いて諦めている」
「マンションだから勝手にアンテナを変えられない」
「光回線だと専用チューナーが必要なんでしょ?」
そんなふうに思って、4Kテレビの能力を眠らせていませんか?
実は2025年現在、4K視聴のハードルは劇的に下がりました。
これまで必須と言われていた「専用設備の導入」は、多くの人にとって不要な投資となっています。
結論からお伝えすると、**「今、普通のBS放送が映っているなら、追加費用ゼロで4K放送が見られる」**可能性が極めて高いのです。この記事では、その技術的根拠と、ご自宅の環境別のアクションプランを解説します。
結論:2026年現在、4Kは「右旋」だけになり簡単に楽しめるように変化
これまでの4K放送には、既存の設備で見られる「右旋(うせん)」と、新しい設備が必要な「左旋(させん)」の2種類がありました。しかし、2025年の業界動向により状況は一変しました。
「左旋」の縮小で、高額な設備投資は無駄に?
有料の「WOWOW 4K」や「スカパー!4K」などが放送を終了。さらに、通販大手のチャンネルが視聴しやすい「右旋」へ引っ越しました。
その結果、一般家庭が「左旋」を受信するメリットはほぼ消滅しました。
2025年11月時点の4K放送状況まとめ
以下の表をご覧ください。私たちが見たい番組のほとんどは、特別な工事が不要な「右旋」に集まっています。
| 放送タイプ | 電波の種類 | 必要な設備 | 主なチャンネル |
| 主要4K放送 | 右旋 (標準) | 既存のBS設備でOK | NHK BS4K 民放キー局 4K (日テレ・朝日・TBS・テレ東・フジ) ショップCH 4K 4K QVC |
| 特殊4K放送 | 左旋 (新型) | 高額な交換が必要 | ほぼ無し (※NHK BS8Kのみ継続) |
つまり、「普通のBSアンテナ」や「標準的なCATV」で受信できる帯域に、主要チャンネルが集約されたのです。
出典:総務省 デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会
衛星放送ワーキンググループ 2025年(令和7年)7月30日 衛星放送の現状及び4K放送
(※以下抜粋 26年1月現在の放送番組一覧・チャネル配置図 4K放送が右旋に集約されたことが分かります)


おすすめの環境・手段(5つの選択肢)
ご自宅の環境に合わせて、以下の方法を確認してください。
既存のBSアンテナをそのまま使う(戸建て・既存マンション)
【★最もおすすめ / 評価:S】
ベランダや屋根にすでにBSアンテナがある場合です。
- メリット:追加投資0円。今日すぐに見られる。
- デメリット:NHK BS8Kは見られない(※8Kテレビ所有者以外は関係なし)。
- 技術的根拠:右旋4Kは、アナログBS時代と同じ周波数帯を使用しています。そのため、10年以上前の古いアンテナやブースターでも電波が通過できます。
フレッツ・テレビ / 光コラボTV(光回線)
【おすすめ / 評価:A】
NTT東西のフレッツ光などの光ファイバーでテレビを受信する方法です。
- メリット:アンテナ不要で台風に強い。標準工事で「右旋・左旋」両方に対応しているケースが多く、将来性も高い。
- デメリット:月額費用(825円〜等)がかかる。
- 重要:専用端末なしで、壁の端子にテレビを繋ぐだけで4Kが映ります。
CATV(ケーブルテレビ)の「パススルー」
【おすすめ / 評価:A】
マンションなどでJ:COMなどのCATVが入っている場合です。
- メリット:STB(セットトップボックス)不要。テレビ内蔵チューナーでそのまま見られる。
- 条件:お住まいのCATV局が**「BSパススルー方式」**を採用していること。現在は多くの局が、BS右旋(NHK・民放)に限りパススルーで無料開放しています。
CATVの「トランスモジュレーション」
【特殊 / 評価:B】
CATV局から専用チューナー(STB)を借りて視聴する方法です。
- メリット:建物の設備が古くても、STBがあれば確実に見られる。
- デメリット:テレビ内蔵のチューナーが使えない。リモコンが2つになる。録画の使い勝手が悪い場合がある。
左旋完全対応(4K8K対応)へフルリフォーム
【非推奨 / 評価:D】
アンテナ、混合器、ブースター、分配器、壁内ケーブル、テレビ端子のすべてを「3224MHz対応」に交換する工事です。
- 理由:WOWOW 4K等の終了により、投資対効果が極めて悪くなりました。「NHK BS8K」をどうしても見たいという8Kマニアの方以外には推奨しません。
見落としがちな「環境・ハードウェア」のポイント
「映らない」という相談の多くは、アンテナではなく手元の機材に原因があります。
- 4Kチューナー内蔵テレビか?
- 2018年以降発売の4Kテレビならほぼ内蔵しています。
- 注意:2017年以前の「4K対応テレビ」はチューナーが入っていません。外付けチューナーが必要です。
- 分波器(セパレーター)
- 壁から来たケーブルを「地デジ」と「BS/CS」に分ける機器です。これが無いとBS自体が映りません。
- HDMIケーブル(18Gbps対応)
- 外付けチューナーやCATVのSTBを使う場合、HDMIケーブルは「プレミアムハイスピード」以上を使用してください。古いケーブルでは映像が出ないことがあります。
トラブルシューティング(受信チャレンジ)
以下の手順で、ご自宅の4K受信環境をチェックしてください。
アクションプラン
- STEP 1:配線の確認
- テレビ背面の「BS・110度CS」端子にケーブルが繋がっていますか?
- STEP 2:チャンネル再スキャン(重要)
- 2025年のチャンネル移動(右旋への引っ越し)に伴い、テレビ内部の情報を更新する必要があります。
- テレビの設定画面から「放送受信設定」→「BSチャンネルスキャン」を行ってください。
- STEP 3:視聴確認
- リモコンの「BS 4K」ボタンを押します。
- **「ショップチャンネル4K (Ch.211)」**を選局してください。無料で右旋放送されているため、テストに最適です。
- STEP 4:映らない場合
- E202エラー:アンテナケーブルの緩みを確認。
- CATVの方:トランスモジュレーション方式の可能性があります。管理会社またはCATV局へ「BS4Kはパススルーですか?」と問い合わせてください。
まとめ
2025年、4K放送は「特別な設備が必要なもの」から「地デジのように誰でも見られるもの」へと変化しました。
- 左旋(有料・特殊)放送の縮小により、高額な設備投資は不要。
- 「右旋」に集約されたため、古いアンテナやCATVパススルーで見放題。
- まずは「チャンネル再スキャン」をして、Ch.211が映るか試す。
この記事を読んだら、まずはテレビのリモコンを手に取り、「再スキャン」を実施してみてください。それだけで、あなたの家のテレビに高精細な4K映像が映し出されるはずです。
